元カレが結婚した 2
本当はホテルに行ってから1週間ほど期間があってからのお付き合いだったんだけど、特に何もなかったので割愛で
ある日カフェに誘われて、そのあと告白してもらった感じ
3年間を埋めるような言葉で、お互い泣きながらだったな、恥ずかしかった
あの人が、私の彼氏
3年前からずっと恋をしていた相手が、
私の彼氏になった
嬉しくて、嬉しくて、すぐに友達にLINEした
3年前のことも全部話してたから、すごく喜んでくれた
告白をしてくれた次の日、彼から
学校頑張ってねってLINEがきた
嬉しかった
彼氏と彼女みたいで、嬉しかった
でも
彼は優しくなかった
デートしたのは4ヶ月でたった2回だった
彼の誕生日と、クリスマス
たったの2回のデートで覚えてることは
私の話すことに興味なさそうで
手もあまり繋いでくれなかったことだけ
家も近いのに2回しか会ってくれなかった
LINEも2週間しないことだってあった
送っても無視されるし
そんなにLINEしなくても俺らはそんな浅い関係じゃないでしょ、って言われた
3年前に再会するまで、彼はよくインスタやTwitterにコメントをくれてた
でも、付き合ってからそれは一切なくなった
インスタのいいねも、通知は来たけど消されてたこともあった
でも、彼が好きだった
会えないしLINEも電話もしない
彼のことを知れるのは彼のSNSだけだった
まるで芸能人のファンみたいだった
毎日のようにラーメン食べたり飲み歩いてる投稿をみて、私も会いたいな、なんてことを思っていた
彼女なのに、全然幸せじゃなかった
バレンタインが近かったある日、3週間ぶりくらいにLINEをした
だって好きだったから
誰だって、彼氏にチョコレートくらいあげたいよね？
いつか会えるか聞いた
でも、毎日仕事だと言われた
未熟だった私は、それを信じてた
毎日仕事なら、そのインスタは誰と、何してるのよ、と今なら察するのに
でもどうにかして会ってもらった
嫌そうな顔をして向かってくる彼
やっぱり大好きだった
ご飯を食べてる時も、ずっと私が話しかけていた
あまり反応もなく、時々返事くれるくらいで、周りから浮いていて恥ずかしかった
目も全然合わなかった
楽しくなかった
店を出てから、バレンタインのチョコをあげた
嬉しそうじゃなかった
困った顔をしていた
あぁ、もうおわるな、と思った
別れるんだろうな、って思った
元カレが結婚した 1
2018年5月某日
元カレが結婚した
それを知ったのは式の次の日
別れてから1年3ヶ月経っていた
嫁のお腹の中には赤ちゃんがいるらしい
今年の9月に生まれるらしいからクリスマスベイビーだ
私と別れてから10ヶ月で妊娠させたか〜〜、そんなんで関係が作れるんだ、婚活してるわけでもなかった若い20半ばの男が元カノ（私）と別れて1年少しで結婚なんて、どうせ妊娠だろうな、とは思ってたけど当たってた、わーい
私と付き合ってたとき、「車買いたいからあんまりデートできない、貯金しなきゃ」って言ってたのは、式の費用ためだったのかな、とさえ思ってしまう
期間被ってるわけないと思いたいけど、被ってるとしか思えないスピード婚
しかも妊娠、後から聞いた話、インスタにはエコー写真とともに「パパ活」とアップされてたらしい
産むのはお前じゃないけどな
色々思い出す
元々高校の先輩で、色々あって疎遠になってたけど3年ぶりに再会した日のこと
私は当時からからこの男のことが好きで、付き合ってもないのに初体験まで捧げてしまったことがある
まぁ好きな人だったから後悔はしていない
再会の日は嬉しくて、初恋の時みたいに全てがキラキラしてみえたけど、働き始めてお金を手にしたコイツは3年前よりもっとクズになってた
歩いて帰れる距離に住んでるくせに終電を逃したことを言い訳に、酔ってることを言い訳に、私が自分のことを好きだったことを言い訳に、ホテルに連れていかれた
タクシーに乗ったら同意
最近話題のMetooみたいだな、と書きながら思った
でもこの時も彼が好きだった
あの時ははごめんね、って謝ってくれた
もう二十歳を超えてお酒も飲んでタバコも吸う彼があまりにも大人で、ああ、まだこの人のこと好きだって思ってしまった
ホテルに着いたら初めて？と聞かれて初めてだと答えた
俺はたくさん初めてを貰ってるね、と笑った
ソファに座ったら泣いてしまった
大好きで仕方なかった人が、もう会えないと思ってた人が隣にいる、という嬉しさと
また体を許してしまったら、疎遠になってしまう、という不安で涙が止まらなかった
彼は優しく抱きしめてくれた
ベッド行こうよ、と言われた
私は嫌だ、と言った
また会えなくなるから、と
そしたら彼は
好き同士なのになんで？って言った
始めて彼からからその二文字が聞けて、
両思いであることが嬉しくて、
まだ未熟だった私はまた体を許してしまった
でも彼は付き合おうと言ってくれた
体を重ねた後なのに、キスをして優しく抱きしめてくれた
好きだよと何回も言ってくれた
帰りのタクシーでも、ずっと手を繋いでくれた
私たちは晴れてカップルになれた
